海外で車の運転をしたことはありますか?
わたしは国際免許を取得して、カナダで運転したことがあります。
正直なところ、運転はあんまりうまくないので不安度100%でした。
本記事では、カナダで2か月間毎日運転してきて気づいた日本とカナダの道路事情の違いや感想などをまとめます。
目次
右側運転・左ハンドル
まず紹介する日本とカナダの運転事情の違いといえば、右側運転&左ハンドルということでしょう。
これは絶対に苦戦しそう……と思いましたが、1週間も運転すればすぐに慣れました!

最初の違和感はすさまじかったですけど。
全部が逆になるという違和感について
まず、乗るときに違和感について語らせてください。助手席に乗る感覚になりますから。
乗ってからも、ウィンカーが左手側になるわけです。わたしが借りた車は右手側には何もなかった(ワイパーも左手側)ので、なんど空振りしたことか(笑)。
あと、一番違和感があって、気になったのは
自分の左側にセンターラインがあるという違和感です。
これは最初、怖くてたまらなかったですね……。
左側で対向車とすれ違うということが一番気持ち悪いかな。
中央分離帯のある道路なら大丈夫
ただし、こういう中央分離帯のある道路なら最初から問題ありません。

「右側通行」なんて関係ないですからね。
ただし、ゆっくり行く車線が右の端というのは違和感あります。
【注意】左折するときは意識しないと危険
日本人が一番気をつけないといけないのは「左折」です。日本でいう右折と同じ感覚で、「左折」で対向車を待たなければなりません。
対向車を待って、「曲がるぞ」というときに、間違って左側車線に入ると逆走になるのでこれにも注意です。
特に、赤信号で一番前で左折を待つときにはかなり意識しておきましょう。
ほかの車が前にあれば、その車の後を追っていくので怖くないんですけどね。
赤信号でも右折可能
そして、日本とカナダの運転事情の違いの2つ目が「赤信号でも右折はオッケー(日本で言うところの左折)」ということです。
これは合理的ですよね。
見たことないけど、日本でも「赤信号でも左折可能」という標識のところは可能らしいですね(←自動車学校で習った知識)。
大きな道路ならこんな感じで、右折レーンが特別にあるところも多いです。

これはカナダに合わせてほしいです。日本でも「赤信号でも左折自由」を導入したらいいのにといつも思います。
もちろん、右折専用レーンがないところでも同じく赤信号で右折できます。もちろん、前の車が直線で止まっていたら、青になるのを待つしかないですが……。
ただし、町中ではたまに「赤信号での右折禁止」の交差点もあるので注意ですね(下記写真)。

カナダの中でもケベック州では、赤信号での右折は禁止だそうです。
停車禁止の標識
そして、日本とカナダの運転事情の違いの3つ目が「停車禁止」の標識です。
カナダではこんな「八角形」に「NO」マークをかけ合わせた標識ですよ。

「八角形禁止」のマークが「停車禁止」だと気づいた経緯もご覧ください。
「停止禁止」のマークはぜんぜん想像もつかないほど違いますが、そのほかの標識はだいたい同じです。
そもそも、基本的な道路標識・交通ルールは、日本と同じ感覚です。アメリカのように単位が「マイル」ではなく「キロメートル」ですし。
たとえば、こんな標識。

時間帯で「この車線はこっち側レーンだよっ!」が変わる標識ですよね。
もちろん、日本では見かけないこんな標識もありますが。

あと、踏切は通常は一時停止不要というように、ちょっとした違いはありますよ!
完全に歩行者優先
日本とカナダの運転事情の違いの4つ目は、カナダでは「完全に歩行者優先」だということ。
カナダの横断歩道には押しボタンがあり、横断している間は黄色いライトが点滅してかなり目立ちます。
日本の横断歩道はこういうのがないので、危険すぎる!!
そもそもですが、カナダの人は基本的に「譲り合う」という精神があるので、道路でも本当に道路を譲ってくれる率が日本の何倍も高いことにすぐに気づきますよ。
日本でも歩行者優先なんですが、ほぼ形骸化され、事実上「自動車優先」になっている地域が多いです。
自転車は車道を走る
日本とカナダの運転事情の違いの5つ目は、カナダでは、自転車は基本的に車道を走ること。
こちらの標識のような状態ですね。

これも、日本もじつは同じのはずですが、自転車が歩行者道を通るのが日常になっています。自動車の道路自体が狭いことが多いですから。
自転車が道路を渡って左折したいときには、こんなふうに手信号で合図します。

本当に自動車と同じ扱いです。日本の自転車だと、道路の脇で待っていますよね。
次の写真のように自転車用のレーンが車道の中にあることもあります。

しかも、直線レーンと右折レーンの間にあるので自転車側も気をつけないと危険ですね。
【追記】カナダで自転車に乗ってきました
せっかくなので、カナダで自転車にも乗ってきました(参考: カナダの共有自転車「mobi」に乗ってきた)。
こちらの画像なんて、すごくないですか?

車と同じように左折(日本でいう右折)をします。この画像、わたしが酔っ払って道路を通っているみたいに見えますよね(笑)。
動画でも撮っているのでぜひ見てみてください。
交差点の見通しがいい
日本とカナダの運転事情の違いの6つ目は、カナダは交差点の見通しがいいことです。
日本の住宅街などに入り込むと、見通しの悪い交差点が多いですよね。日本の住宅では、道路ギリギリに「塀」を建てていることが原因だと思いますが……。
ガチでミラーとにらめっこしないとまったく見えないレベルの交差点がいっぱいです。
ところが、カナダの場合、ミラーを見なければ危険なレベルの交差点がありません。
広いので探せばあるのかもしれませんが、わたしが運転した限り、1個もありませんでした。
ロータリーがある
日本とカナダの運転事情の違いの7つ目は、ロータリーがあることです。
そもそも、ロータリーってご存じでしょうか?
こういうふうに道路が丸くなっているところです。
これ、慣れていないと危険です。
左折したいときも、一旦右折してこの輪の中に入り、グルっと回って右折で曲がります。
このロータリーの中は反時計回りの「一方通行」です!!
ロータリーって信号がないのでスムーズに行けるんですね。
矢印式信号の特徴がすこし違う
日本とカナダの運転事情の違いの8つ目は、「矢印式信号」のルールがすこし違うことです。
矢印の信号というのは、普通の「緑・黄・赤」の信号のさらに下にある信号です。

日本でもよくありますが、「赤」になっていても、右矢印が出て、「赤でも右折は可能」という「ここはサンクチュアリ(聖域)だぜ」という風味満載の信号です。
カナダの矢印式信号の特徴は、まず矢印式信号が出て、そのあとに青になること。日本だと青が終わってから右折の矢印式信号が出ますよね?
緑ではなく、赤い矢印式信号もあります。「青信号で左矢印が赤」のときは、「左折のみ禁止」という意味ですね。
車のライトは常に点いている
日本とカナダの運転事情の違いの9つ目は、カナダではどの車もライトが常に点いていることです。
真っ昼間でもです。

安全のために、車のエンジンをかけたら自動でライトが点くような仕様になっているんですね。
これは、事故を減らす上では効果があると思います。
高速道路が無料
日本とカナダの運転事情の違いの10個目は、カナダの高速道路は無料であることです。

なので、みんな高速道路を使いまくりです。ほんとに普通の道路との区別がないレベルで気軽に使いまくれます。
個人的に高速道路で苦戦したのが、出口です。出口が非常に多いので複雑なんですね。

ナビが付いていたので、そのナビに従っていたのですが、「あ、今言っていたナビの『300メートル先』の出口はココかな?」と思うと、もう1個向こう側だった……とか。
あと、無料なので料金所もないのですが、みんなが殺到するラッシュアワーは入り口付近及び、入り口に向かう道が混みまくって渋滞します。
道路は駐車場として使える
日本とカナダの運転事情の違いの11個目は道路は駐車場として使えることです。
たとえば、こんなふうな駐車のこと。

郊外で道路の広いところで頻繁に見かけますが、道路をフツーに駐車場として使ってもいいんです。
次のように「2時間以内で9:00AM〜6:00PMまで」という制限のある場所や、駐車禁止マークのあるところ以外は、家の前や交差点などでない限り基本的にどこでも駐車できますよ。

日本だと、俗称「青空駐車」という法律があって、路上の同一の場所に12時間(夜間は8時間)以上駐車すると違反になります。
いや、「道路が広いんだからええやん!」って思うわたしは、1度青空駐車で5万円取られたクチです。
都心ではお金がいるよ!
もちろんですが、都心部では路上駐車(許可された場所)にはお金がいります。
カナダのほとんどのお店ではクレジットカードだけで生活できますが、こういう場所ではクォーター(25セント)が必要なので、いっぱい持っておいたほうがいいですね。
「30分以内の方専用」の駐車場も
30分以内の人専用の駐車場もあります。
こちらはカナダのスーパー「ショッパーズ」の駐車場で撮ったものですが、こんなふうに書かれています。

そう。30分以内に買い物を済ませて帰る方専用の駐車場です。
お店に近い場所に設置されていて、サッと買ってサッと帰る方だけが停められます。合理的ですなー!
トロリーバスがある!
日本とカナダの運転事情の違いの12個目はトロリーバスがあることです。
トロリーバスとはこちらのバスですが、普通のバスとは違うところに気がつきませんか?

そう。電線に繋がっていることです。Wikipediaには次のような説明がありました。
トロリーバス (英: trolleybus、米: trolley bus)とは、道路上空に張られた架線から取った電気を動力として走るバスを指す。「トロリー」とは集電装置のこと。
トロリーバス – Wikipedia
以前は日本にもあったそうですが、今は廃止されているようです。
トロリーバスには電気をいっぱい使うため、電力が豊富な国じゃないとできないようです。
カナダのバスについてはこちらに詳しく書いてあります。ご参考に♪
普通車は「Small Car」らしい
日本とカナダの運転事情の違いの13個目は、日本でいう「ふつうの自動車」は「Small Car」に分類されること。
駐車場で「Small Car」という表現を見かけたとき、最初は「あれ? カナダに軽自動車はないはずでは?」と不思議に思っていました。

軽自動車がないので、一番小さい車がこのサイズなんですねー。
「ぜんぜん小さくないやん!」というツッコミを心の中でしてきました。
初心者マークは「N」の文字
日本とカナダの運転事情の違いの14個目は、カナダの初心者マークは「N」の文字だということです。
こちらの車に貼られていますよね。

左の方に緑色の「N」のマークがありますよね?「Novice (新米)」の「N」だそうです。
なお、練習中のドライバーは、赤い「Lマーク(Learner’s Permit)」をつけています。
まとめ
今回は、わたしがカナダで実際に運転して気づいたことをまとめました。
運転をする前はめっちゃ怖かったのですが、正直なところすぐに慣れました。
ただし、一番やっかいなのは右側通行なので、これだけは気を引き締めて運転してください。危険なので!
2か月ほど毎日運転したので、日本に戻ってきたときに違和感も感じましたよ。